くまさんこどもクリニック

木

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くまさんこどもクリニック

感染症のおはなしと登園・登校の目安

説明くまさん

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詳しいおはなしが読めます

予防接種あり:予防接種あり
登校許可書が必要:登校許可書が必要

※書類の要/不要は通園・通学先によって違うこともありますので、事前に確認をお願いします。

  • 飛沫感染とは(口や鼻から感染)
    咳やくしゃみ、会話等で飛び散った菌やウイルスを吸い込むことで感染します。
  • 接触感染とは(皮膚から感染)
    唾液や鼻水がついたおもちゃの貸し借り、タオルや食器の共有、握手、手すりやドアノブなどから感染します。
  • 空気感染とは(空気から感染)
    飛沫の水分が蒸発した粒子が空気中に浮遊し、それを吸い込むことにより感染します。

インフルエンザ
予防接種あり登校許可書が必要

症状

突然、高熱が出てそれが3~4日つづきます。
頭痛・嘔吐・下痢・悪寒・咳・鼻水・のどの痛み・だるさ、筋肉痛、関節痛などがあります。

感染

インフルエンザウイルスに感染することで発症します。
おもに飛沫感染です(接触により感染することもあります)。
潜伏期間は1~5日です。

治療
インフルエンザのお薬(飲み薬・吸入薬など)
予防

インフルエンザのワクチン接種。
流行期に入る前にワクチンの接種を行うことが重要。
家族や身近な人が感染したとき、治療薬を予防として投与可能(自費)です。

治癒
発症してから5日経過し、かつ解熱後3日経過していれば治癒とする。
気を付けてほしいこと

インフルエンザにかかり、高いお熱が出ることによって「異常行動」を起こしてしまうお子さんもいます。
事故を防ぐためにも、高熱となってから2-3日はお子さんをひとりにしないようにしてください。

また「脱水」にも注意が必要です。
水分(ゼリー・アイス・ヨーグルト・フルーツなどでもよいです)はこまめにとり、室内も適度な温度・湿度に保ちましょう。

インフルエンザワクチンは毎シーズン接種しましょう

例年、12月あたりから流行することが多いので、
それまでに2回目の接種を済ませておくとよいでしょう。

おたふく風邪
予防接種あり登校許可書が必要

症状

発熱、耳下腺の腫れと痛みです。
発熱は1~6日間続く、3~7日で消えます。
※高熱が続く・強い頭痛・何度も嘔吐などの症状があるときは早目の受診をおすすめします。

感染

ムンプスウイルスに感染したことで発症します。
飛沫・接触感染にて感染し、潜伏期間は16~18日です。

治療
特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
予防

おたふく風邪ワクチンの接種が有効な予防法です。
1才になった時に1回目、小学校就学前(年⾧時)に2回目を接種するのがよいです。

治癒
耳下腺の腫れが現れてから5日経過し、食事がとれ、元気になったら治癒とします。
人にうつしやすい時期は、耳下腺の腫れる1~2日前から腫れた後5日間くらいです。

手足口病

症状

発熱・口の中・手のひら・足の裏や甲にぶつぶつ(水疱性の発疹)のほか、爪がはがれることもあります。

感染

「エンテロウイルス」・「コクサッキーウイルス」などに感染したことで発症します。
複数の種類があるので何度もかかる可能性もあります。
飛沫・接触にて感染。潜伏期間は3~6日です。

治療

特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
刺激のあるものは避けて、のどごしの良い冷たいものや、かまずに飲みこめるもの、刺激の少ない食べものを食べましょう。
※口内炎につかう軟膏もあります

予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。
便からウイルスが排泄されるので、数週間はおむつ等の取扱いに注意が必要です。

治癒
解熱し口腔内の水泡・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれるようになったら治癒となります。
※熱が下がってから1日以上経過していること。

RSウイルス

症状

RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。
発熱、強い咳、鼻水が主な症状です。
発症から、5~7日目あたりがピークです。

生後6か月未満のお子さんは、重篤な呼吸器症状があらわれることもあります。
重症化(息が苦しそう、眠れない、水分(ミルク)がとれない)すると入院することもあります。
非常に感染力が強く、幼稚園や保育園などの施設内感染に注意が必要です

感染

RSウイルスに感染することで発症します。
飛沫や接触により感染します。

治療
RSウイルスの特効薬はありません。
咳を和らげるため、吸入薬の投与や鼻水の吸引などの対症療法が有効です。
※吸入と鼻水の吸引は予約なしでも受けられます。
予防

ワクチンはありません。
手洗いうがい、咳エチケットなどでの予防が大切です。
※また対象のお子さんはシナジスの投与が適用となります。

治癒
熱が下がり、呼吸器症状(咳)が治まり、元気になったら登園・登校できます。
ご注意いただきたいこと

ミルクが飲めない、顔色が悪い、息が苦しそうなどの「いつもと違う」様子がみられる時は、受診してください。
※受診すべきか迷った時は、クリニックへご相談ください。

早く元気になるために

早く元気になるには、栄養と休養がとても大切です。
「良くなったかな?」と思っても無理はせず、万全になってから登園しましょう。

ましん(はしか)
予防接種あり登校許可書が必要

症状

高熱、咳、鼻水、目の充血、目やになど。
口の中に白いぶつぶつができ、その後顔や頭に赤みの強い盛り上がった発疹が出ます。

感染

ましんウイルスに感染したことで発症します。
空気、飛沫、接触によって感染し、潜伏期間は8日~12日間です。
感染力は非常に高く、免疫がない場合はほぼ100%の人が感染します。

治療
特効薬はありません。症状に応じた対症療法のみ行えます。
予防

MRワクチンの接種により、予防できます。
ましんにかかったことがない人がましん患者と接触した場合、接触後72時間以内に緊急的にMRワクチンを接種すれば発症を予防できる可能性があります。

治癒
解熱して3日経過で治癒とみなします。

水ぼうそう予防接種あり登校許可書が必要

症状

かゆい発疹が顔や頭に出現し、全身へ拡大します。
斑点状の赤い丘しん(盛り上がった発疹)から始まり、水ぶくれのようになります。

感染

「水疱帯状疱疹ウイルス」に感染することで発症します。空気感染、飛沫感染、接触感染により感染します。
感染力が非常に強く、隔離などの措置が必要となります。
免疫がない場合は、ほぼ100%の人が感染し、潜伏期間は、約2~3週間程度です。

治療
特効薬はありません。重症化の恐れがあるときは、お薬がでます。
かゆみが強いときは、「かゆみ止め」を処方することもあります。
予防

水ぼうそうのワクチンを接種します。
1歳になったときに1回目、1回目の6か月後に2回目を接種するのが望ましいです。
3歳まで公費で受けられます。(3歳をすぎると自費での接種になりますが、打った方が良いワクチンです)

治癒
すべての発疹が「かさぶた(痂皮化)」になったら、治癒とします。
治癒後、登園・登校するには許可証が必要ですので、ご予約のうえ必要書類をお持ちになって、クリニックにお越しください。
気を付けてほしいこと

「とびひ」に注意が必要です。
かゆくてかいてしまい、皮膚が傷ついているところに細菌がつくと、じゅくじゅくしたり、水ぶくれになってしまうことがあります。

溶連菌感染症

症状

発熱・のどの痛み・腹痛・発疹・舌にぶつぶつ(いちご舌)・吐き気などがあります。
熱が下がると皮膚がむけることもあります。

感染

溶連菌に感染することで発症します。
飛沫・接触により感染し、潜伏期間は約2~5日です。

治療
抗生剤を服用します(ペニシリンアレルギーの方は注意が必要です)。
薬をきちんと服用すれば、24時間以内に感染力がほとんどなくなります。
症状が落ち着いていても、処方されたお薬は全部飲み切ってください
※ 完全に溶連菌を退治し、合併症を引き起こさないためです。
予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。
大人もかかります。家庭内感染にも注意が必要です。

治癒

抗生剤を飲み始めて24時間以上たち、全身の状態が良ければ登校可能です。
登園登校には登校許可証が必要です。

気を付けてほしいこと

のどの痛みがあるときのお食事では「熱いもの」「からいもの」など、刺激の強いものは避け、なるべくのどごしの良いものを食べるようにしてください。
消化の良いものであれば、なお良いです。

溶連菌感染後の
尿検査について

溶連菌に感染したことで「腎臓にダメージ」を受けていないかをチェックします

溶連菌感染の診断から4週間後あたりの「朝イチ」の尿をクリニックにお持ちください。

風しん予防接種あり登校許可書が必要

症状

あかい発疹が顔や頭に出現し、全身へ拡大します。
発熱、悪寒、だるさ、目の充血、リンパの腫れなども出ます。
約3日間程度で消えます。

感染

風疹ウイルスの飛沫感染です。
接触感染することもあります。
潜伏期間は2~3週間程度です。

治療
特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
予防

MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)を接種することが、有効な予防法です。
1歳になったときに1回目、小学校進学前年(年⾧時)に2回目を接種することが望ましいです。

治癒
発疹が消えていることが治癒の条件です。
大人の風しん対策
について

国や各市区町村において、大人の方の風しんの抗体検査や予防接種などを行っております。
くわしくは大人の風しん対策事業をご確認いただくか、お住いの自治体にお問い合わせください。

突発性発疹

症状

3日間程度の高熱のあと、解熱とともに体幹を中心に紅斑が現れ、数日で消えます。
生後6ヶ月から2歳くらいによくみられます。下痢を伴うこともあります。

感染

ヘルペスウイルスに感染することで発症します。
飛沫・接触により感染し、潜伏期間は約9~10日くらいです。

治療

特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
脱水にならないよう、水分はこまめにとりましょう。

予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。妊婦さんは注意が必要です。

治癒

解熱し、発疹が現れた頃が治癒のめやすです。
元気になっていれば登園可能です。

アデノウイルス

症状

プール熱登校許可書が必要
高熱・のどの腫れ、目やに、目の充血などが症状の「夏かぜ」の一種です。
※熱は4~5日続くこともあります。
下痢になることもあります。

流行性角結膜炎(はやり目)
目の充血・目ヤニ(発熱やのどの痛みはなし)

胃腸炎
下痢・嘔吐・嘔気・微熱・腹痛など

感染

アデノウイルスに感染することで発症します。
飛沫・接触により感染し、潜伏期間は約2~14日くらいです。

治療

特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
のどの痛みが強くて食事がとれない時は、食事の30分前くらいに痛み止めを飲むと食事がとりやすくなります。

予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。
感染力が強いため、タオルなどの共有は厳禁です。
便からウイルスが排泄されるので、数週間はおむつ等の取扱いに注意が必要です。

治癒

プール熱登校許可書が必要
解熱し、目の充血が消え、2日経過したら治癒とします。

流行性角結膜炎(はやり目)
目の充血や涙、目やにがなくなったら。
目の痛みがなくなったら。

胃腸炎
腹痛・だるさ・嘔吐や吐き気がおさまり、水分や食事がとれるようになったら。
水っぽい下痢がおさまり、便の回数が通常に戻ったら。

気を付けてほしいこと

アデノウイルスは大人も感染します。家庭内感染に注意しましょう。
感染している方の使用した衣類・タオルなどは塩素系洗剤(ハイターなど)で洗いましょう。

百日咳予防接種あり登校許可書が必要

症状

特徴的な咳(コンコン、ヒューヒュー)が、⾧期的(1~2週間)に続きます。
夜眠れないほどの咳がみられることもあります。
発熱はありません。

感染

百日咳菌に感染することで発症します。
乳児は重症になりやすいです。
飛沫・接触により感染し、潜伏期間は約7~10日くらいです。

治療

抗菌薬による治療をします。

予防

DPT-IPV(四種混合)、DPT(三種混合)ワクチンの接種が有効な予防法です。
生後3ヶ月から90ヶ月までの間に3回接種し、3回目から12~18ヶ月の間に4回目を接種します。
年⾧時、DT(二種混合)接種の際に、3種混合を接種するのも有効的です。

治癒

特有な咳が治まっていること、または抗菌薬による5日間の治療が終了していることが治癒の条件です。

ヘルパンギーナ

症状

高熱が出て、喉に痛みを伴うぶつぶつができる「夏かぜ」の一種です。
のどの痛みと、高熱が2~3日続きます。
咳や鼻水は出ない事もあります。(あまり出ません)
ぶつぶつがつぶれると痛くて水分や食事がとりにくくなります。
脱水にならないよう、注意が必要です。

感染

「エンテロウイルス」・「コクサッキーウイルス」などに感染したことで発症します。
複数の種類があるので何度もかかる可能性もあります。
飛沫・接触にて感染し、潜伏期間は3~6日です。

治療

特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。
痛みが強くて食事がとれない時は、食事の30分前くらいに痛み止めを飲むと食事がとりやすくなります。

予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。
便からウイルスが排泄されるので、数週間はおむつ等の取扱いに注意が必要です。

治癒

解熱後18時間以上経過し、のどの痛みが治まり、食事がとれるようになったら登園・登校可能です。

気を付けてほしいこと

便の中にウイルスが多く含まれています。
便の取り扱いには注意が必要です。
おむつ交換やトイレのあとの手洗いをしっかりしましょう。

ヒトメタニューモウイルス

症状

発熱・咳・鼻水の症状が一週間程度続きます。
下痢や嘔吐といった症状が出ることもあります。
症状が悪化すると、ゼイゼイヒューヒューといった呼吸になることもあります。

感染

ヒトメタニューモウイルスに感染することによる、気管支や呼吸器の感染症です。
主に、飛沫や接触によって感染します。
潜伏期間は3~6日です。
1~3歳の幼児の間で流行することが多いです。

治療

ヒトメタニューモウイルスの特効薬はありません。
咳や鼻水を和らげるお薬をつかう対症療法で様子を見ます。

予防

ワクチンはありません。
手洗い・うがい、咳エチケットなどでの予防が大切です。

治癒

熱が下がり、咳が落ち着いたら登園・登校できます。

りんご病

症状

発熱・だるさ・頭痛・筋肉痛などが出た後、両側のほっぺたが赤く腫れます。
両腕・脚にレース状の赤い斑点(発疹)が出ます。

感染

ヒトパルボウイルスB19の感染により発症します。
飛沫により感染。潜伏期間は約4~14日くらいです。

治療

特効薬はありません。症状に応じた対症療法となります。

予防

ワクチンはありません。
うがい手洗いなどを丁寧に行いましょう。
妊婦さんは注意が必要です。

治癒

元気になったらOKです。
赤い発疹が出た時は、すでに人へうつす感染力はないので登園・登校可能です。
※発疹がよくなっても、直射日光や入浴の影響で発疹が再び出現することもあります。

マイコプラズマ肺炎

症状

咳(肺炎をひきおこす)、高熱、頭痛など。
咳は徐々に強くなり、数週間続くこともあります。

感染

肺炎マイコプラズマの細菌感染により発症します。
飛沫により感染。潜伏期間は約2~21日くらいです。
※家族間、再感染も多いです。

治療

抗生剤による治療をします。
薬をきちんと服用すれば、24時間以内に感染力がほとんどなくなります。

予防

ワクチンはありません。
咳エチケットを心がけましょう

治癒

解熱し、強く激しい咳が治まったら治癒となります。