くまさんこどもクリニック

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色の見え方:色覚特性について

2024.12.22更新

色覚特性について

色の見え方、感じ方は人それぞれ違います
例えば 多くの人にみえている「赤」が、少し違った「赤」に見えている人がいます
それは赤だけでなく、緑や紫、ピンクやグレー、茶色なども同様に少し違って見えています

その少し違った見え方を「色覚特性」といいます(かつては色弱・色盲という表現をしていました)
これは遺伝によるものですので、生まれたときから変わることはありません

その特性を持つ人は
日本人男性の20人にひとり、日本人女性では500人にひとりの割合でいるといわれています
男子学生の場合、おおよそひとクラスにひとりいる計算になります

色の見え方

色の見え方は、色を感じる視細胞の種類で決まります
視細胞には赤色・緑色・青色と3種類あり、どれかひと種類でも見分ける力の弱いものがあると 「色覚の特性」があると言われます。
これは「物の見え方」ではなく「色の見え方」です

色覚の特性

かつては学校の健診でも行っていた色覚検査ですが、2003年以降は希望者だけとなりました
色の見え方は特性のない「多数派」、特性のある「少数派」と分けられますが、
仮に少数派であっても「日常生活においてほとんど支障がない」という理由で現在のようになりました

近年、色覚特性を持つ人も持たぬ人も、より多くの人びとが楽しめるような「色への配慮」がさまざまな場面でされるようになってきています

たとえば

  • ゲームの充電ランプが赤と緑ではなく、黄色と青で表されるようになった
  • ゲーム内の色彩選びができる(フォートナイト・スプラトゥーン・マインクラフト・パズル&ドラゴンズなど)
  • スマホやPCのOSでカラーフィルターを使い、見やすい色合いを選べる
  • 黒板の板書が見えづらくならないように、チョークに工夫をし、色だけで表現せず、文字や数字を足したりする取り組みも行われている

色には、心情・情景・温度・湿度を伝えられるといった大きな役割が備えられています
しかしそれを色だけで分類しようとすると、見分けることが苦手な人には少しわかりづらくなります
色だけに頼らず、文字やマーク、記号なども使って「わかりやすさ」を大切にする必要があります

どの人にも同じように見えたり、色覚特性を持つ人にも識別しやすくするための取り組みを「カラーユニバーサルデザイン」といいます

クマさん吹き出し

実は、くまさんこどもクリニックのくまさんのロゴも、誰が見ても同じに見えるように考えられているんですよ♪

こんな様子はありませんか?

一般的によく言われるのが
「葉の茂った木を全部同じ色のクレヨンや色えんぴつで表現した」
「人の顔を黄緑色で塗っていた」「図工の時間、パンケーキを黄緑色の粘土で作っていた」
「焼き肉を食べている際、焼けてないお肉を食べようとしていた」などがあげられます

気になることがあったら、ご相談ください

くまさんこどもクリニックでも簡単なチェックを行っています
「色覚特性」の可能性がある場合は、小さいお子さんも診てくださる眼科を紹介いたします (診断は眼科の先生がしてくださいます)

日常生活で気をつけたいこと

色覚特性があるとわかっても、心配しすぎることはありません
ただ危険を知らせるものに関しては、注意が必要です

また、学校生活等で支障がないよう、担任の先生にはお伝えしておいた方がよいでしょう
図工や美術、理科の授業などでも、表現がわかりづらいときがあるかもしれません
トラブルを未然に防ぐためにも、ご相談された方がよいと思います

「見え方が違う」からと重くとらえずに

ファッションの好み、デザインの好みが人それぞれあるように、色の見え方も「その人の個性」ととらえてよいと思います

色覚をサポートしてくれるレンズがあります

見分ける力のバランスを調整してくれ、苦手な色を補助してくれるレンズです
特殊なレンズですので、取り扱いのあるメガネ店にて相談するのもよいでしょう